こんにちは、えつみんです。もう年末ですね。歳のせいか一年があっという間に過ぎていきます。若い人に聞いても時が経つのが早いと言いますので、地球の回転が速くなっているのでしょうか⁈
さて12月の給与明細を見ると、年末調整による払い過ぎの所得税の還付がありました。年末調整で対応しきれない控除については、まもなく始まる確定申告で行います。
還付の申告は1月からできますので、早めに書類収集とデータ整理を始めましょう。
オンラインで申告する場合、R5年分の確定申告書等作成コーナーはR6年1月4日に公開されます。
今回は、申告すれば税金が戻ってくる控除項目についておさらいします。
【多くの人に当てはまるもの】
①生命保険料控除、地震保険料控除
年末調整で提出した人は不要ですが、出さなかった人や、一部でも忘れていた人は確定申告で申告しましょう。保険会社から送られてくる「掛金証明書」を準備しましょう。
②医療費控除
年間の医療費が10万円を超えた分が控除されます。10万円を超えない場合は、セルフメディケーション税制を活用しましょう。これは12,000円以上の対象医薬品を購入すれば控除対象になります。ただし通常の医療費控除との併用はできません。
ツボ1️⃣ 医療費領収書は、家族全員分集めよう
医療費控除は、本人分だけでなく、配偶者や扶養家族の医療費、薬代、交通費も合算できます。また別居の両親や子供でも、生計を一にしていれば(少しでも生活費を出していれば)合算できます。扶養家族全員の領収書を集めて計算してみましょう。
下記集計フォームに記入すれば、そのままアップロードできて便利です。
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医療費集計フォームのダウンロード|令和5年分 確定申告特集(準備編) (nta.go.jp)
③ふるさと納税(寄附金控除)
ふるさと納税をしている人は、総額から2000円を引いた金額が、所得税と住民税から戻ってきますのでとてもお得です。自治体から送られてくる「寄附金受領証明書」を準備しましょう。
※1 所得税から戻るのは約1割(税率10%の場合)、残り9割は翌年の住民税から引かれて安くなります。
【している人は申告すべきもの】
④iDeCo(個人型確定拠出年金)
iDeCoをしている人は、掛金の全額が控除対象になりますのでお得です。忘れずに申告しましょう。10月ごろ国民年金基金連合会から送られてきた「小規模企業共済等掛金控除証明書」を準備しましょう。
⑤住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)
住宅ローンを借りてマイホームの新築や増改築をしたとき、年末の住宅ローン残高を基準に減税されます。次の書類を準備しましょう。写真を撮ってイメージデータ(PDF)で提出ができます。
・登記事項証明書
・請負(売買)契約書の写し
・住宅借入金等の残高証明書(適用1年目のみ)
・補助金等の額を証する書類
⑥雑損控除
地震、台風などの自然災害や、盗難などの被害に遭った場合、災害関連支出から保険金額を引いた額が5万円を超えると控除できます。
⑦株式の配当控除(NISA以外)
株をやっている人は、配当金から20%強の税金があらかじめ引かれています。これを配当控除によって取り戻すことができます。「配当金計算書(または配当金通知書)」を準備しましょう。
※課税所得が695万円以下の人は配当控除を出したほうが得です。これまでは900万円以下でしたがR5年から変わりました。
※NISAは元々配当金が非課税なので配当控除の対象外です。
⑧株式の損益通算(NISA以外)
NISA以外の株式売買で損失が出たときは、その年の利子や配当所得と相殺できます。これを損益通算といい、利子・配当の税金が戻ります。また損失は3年間繰越ができます。
※NISAは元々非課税口座なので損益通算も対象外です。
ツボ2⃣ 配当控除と損益通算は併用できません
前記⑦の配当控除をするときは「総合課税」を選択します。これは給与所得など他の所得と合わせて納税額がきまる方法。
一方、前記⑧の損益通算を使いたいときは、総合課税ではなく「申告分離課税」を選択します。この場合は配当控除は使えませんのでご注意ください。ここはなかなかややこしいです。
【サラリーマンで給与所得以外の所得がある人】
⑨雑所得
インターネット販売や動画投稿などの副業で収入がある場合、所得(収入ー必要経費)が20万円を超えると確定申告が必要です。所得が20万円以下でも、医療費控除などの申告をするときは、一緒に申告が必要です。
⑩公的年金控除(雑所得)
定年退職後、会社から企業年金を受け取っている人や、国の国民年金・厚生年金を受け取っている人は、公的年金控除があります。多くの場合税金が戻ってきます。「公的年金等の源泉徴収票」を準備しましょう。
⑪不動産所得
マンションなどを人に貸していて、収入から経費を引いた額がマイナスになる場合は、税金が戻ってきます。
まとめ
確定申告で税金が戻ってくる控除項目はたくさんあります。自分にあてはまるものがないかよく調べましょう。還付の申告は1月初旬から受け付けています。提出から3週間〜1ヶ月で還付金が振り込まれますので、早めの申告をおススメします。