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福田平八郎展に行きました

こんにちは、えつみんです。

先日大阪中之島美術館で開催中の『没後50年 福田平八郎』展を観てきました。これは凄いという絵、見ていて楽しい絵、がたくさんあって良かったです。

平八郎は明治25年大分生まれで、京都へ出てきて大正から昭和40年代まで活躍した日本画家です。それまでの伝統的な日本画のイメージを一変した人です。

初期は自然や植物の写実的な絵が多く、後半はデザイン性が豊かでデフォルメしたユニークな絵も描きます。有名な絵には「漣(さざなみ)」(重要文化財)や「雨」「竹」などがあります。

ものの形や色の観察力が鋭く、緻密で色のコントラストがとてもきれい。描く対象の本質を浮かび上がらせます。よくこんな見方ができるもんだと驚きの連続でした。

 

今回は良い絵が多すぎて、ベスト3を選ぶのか難しいくらい楽しめました。そんな中で私の中のベスト4を紹介します。

(第3位)山桜

桜の花は描かれず、存在感がある木の枝と少しの葉っぱだけです。しかし桜の香りが漂ってくる絵です。

(第2位)青柿

画面いっぱいに描かれた大きな柿の葉が主役。葉っぱを見ればこれは柿の木だとすぐにわかる絵です。葉に隠れるように目立たない青垣が3個描かれています。

(第1位)朝顔

竹垣に沿って乗れる朝顔のツルが生命力を表しています。朝顔の花が白く透き通っています。ツルや竹垣も丁寧に描いています。これは写真OKでした。

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(第1位)茄子

同率1位で茄子の屛風画を選びました。残念ながら写真不可でした。紫に実った丸茄子と長茄子が描き分けられています。よく見ないと気づきませんが画面下に小さく描かれた雀の親子の餌やりシーンと、トカゲに注目。

 

この他に番外編として何点か紹介します。

(ユーモラスな絵)

池辺の家鴨(あひる)

草河豚・鰈

両方とも構図がとても面白く、あひるやフグやカレイの目がとても可愛い。

 

(脇役がすごい絵)

すり鉢に彩色豊かな蛤がたくさん入っていますが、私はすり鉢のリアルさと光沢に目がいってしまいました。

桃が美味しそうですが、赤漆のお盆の艶がスゴイ。桃の影がお盆に写りこんでいます。

 

まとめ

今まであまり知らなかった画家ですが、これほど凄い絵を多く描いているとは驚きました。菓子箱や包装紙のデザイン画として使えそうな絵もたくさんあります。下記日程でやっていますので、ぜひご覧になってください。

・前期:3月9日(土) – 4月7日(日)

・後期:4月9日(火) – 5月6日(月・休)