こんにちは、えつみんです。今回は火災保険と地震保険について考えてみます。
持ち家の人も賃貸の人も、火災保険に入っている人は多いと思います。前々回の記事に書きましたが、保険は『発生確率が低いが、損害が大きいものに掛ける』という原則からいえば、火災保険は入るべき保険です。
ただいくつか注意する点がありますので、そのツボをご紹介します。
1.業者が勧める火災保険とは?
賃貸契約時に、この火災保険(住宅総合保険とか住宅火災保険とも言います)に入って下さい、と言われることがあります。またはしれっと見積もりに書かれているだけのときもあります。
実は不動産業者や管理会社指定の火災保険は、その業者にマージンが入るので勧めてくるのです。ところが、その保険は掛け金が高かったり、保障内容が良くないケースが多々あります。そこでまずは保険の内容をしっかり確認しましょう。
そして契約する前に「今まで入っていた火災保険に入ります」と言いましょう。最初は断られるかもしれませんが、内容や条件が合わないとか、会社が斡旋しているので、と粘って交渉しましょう。
※私はこれまで7、8回引越ししましたが断られたことはありません。ただ自分で契約した火災保険のコピーの提出が必要でした。これは貸す側としては無保険を避けたいのと、借家人賠償に入っているか確認したいからでしょう。
Q。いったん業者が勧める火災保険に入ってしまった場合、後で変更はできますか。
A。基本的には可能です。契約書に「指定の火災保険に入る」と記載がなければ自由に変更できます。記載がある場合は管理会社に変更の了解をとりましょう。ちなみに、途中で保険を解約すると、残期間分の返戻金が戻ってきます。
ツボ1️⃣ 業者が勧める火災保険には注意
部屋を借りるときは、火災保険加入が義務付けられていますが、保険会社の指定まではできません。業者が勧める火災保険は、掛け金と保障内容をよく吟味しましょう。中にはぼったくり保険もあります。自分で探した方が、安くて良い条件の場合が多いです。
2.火災保険はどんなときに使える?
火災保険は、一般には火災や落雷、他の住居からの水濡れなどの時などに使えます。そして賃貸の場合、『借家人賠償責任』特約をつけることが多いです。そこに不測かつ突発的な事故や破損・汚損の項目があれば、壁にキズをつけてしまった、物を落として洗面台を壊した、盗難でガラスが破壊されたとき、などの修理費に保険が使えます。
注意①:保険によって出るケースと出ないケースがありますので、まずは保険会社へ聞きましょう。また免責金額といって、自己負担が必要な場合もあります(だいたい3万円~5万円)
注意②:入居中しか使えませんので、キズをつけてしまったらその都度、保険会社へ連絡しましょう。
ツボ2️⃣ 原状回復の費用を保険でまかなう
賃貸住宅を退去するとき、借り手は原状回復の費用を負担しなければなりません。経年劣化なら大家さんの負担ですが、設備を壊したとかキズをつけたときは、借り手側が負担します。そんなとき、保険で対応できるかもしれないことを思い出しましょう。
実は火災保険は自動車保険とは違い、何回使っても保険料は上がりませんのでお得です。
3.地震保険には入るべきか?
地震保険や自然災害特約に入っていれば、火災保険だけでは出ない、「地震、津波、台風、竜巻、洪水、土砂崩れ」などの自然災害時に対して保険金が出ます。
保険会社の人は、最近は自然災害が増えているので地震保険は入っておくべきと勧めてきますが、本当にそうでしょうか。
私が以前入っていた地震保険をよく見ると、思ったよりコスパが良くない。掛け金は火災保険だけと比べ3〜4倍かかる! 一方、全壊時の保障額は、火災保障に比べ、風水害で5割〜7割、地震は2割〜3割しか出ません!。さらに全壊ではなく半壊ならその半分、一部損だと10分の1しか出ません!。
実際地震で全損になることは極めてまれです。東日本大震災のときは、被災家屋の7割は一部損でした。マンションはほとんど一部損止まりです。
結論、地震保険や自然災害特約は、地盤が緩かったり、水害に遭いやすい危険な土地に立つ一戸建てなら入る価値はありますが、それ以外は微妙です。
※私はずっとマンション住まいです。昔は地震保険にも入っていましたが、数年前に地震保険(自然災害保険)はやめました。
ツボ3️⃣ 地震保険はコスパが悪い
地震保険はいざという時に備えて入っても、掛け金のわりに保証額が小さい保険であることがわかりました。しかも近年の地震や自然災害の増加によって、保険料も上がっています。それでも備えたい場合は、複数会社で相見積もりを取ることをお勧めします。
まとめ
いざという時に備えて、火災保険には入っておいた方がいいと思いますが、地震保険は思ったより保障額が小さいのにびっくりしました。保険に入るときや更新するときは、どんなときにどれだけの保障があるか、調べておきましょう。そうしないと、いざという時、こんだけしか出ないのか!と落胆することになります。
以上はあくまで私の考えですので、保険はご自分の責任と判断でご加入ください。
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