こんにちは、えつみんです。先日、国立文楽劇場で新春文楽を観てきました。
今回観た演目は、第三部の、平家女護島(へいけ にょごのしま)と、伊達娘恋緋鹿子(だてむすめ こいひがのこ)です。
平家女護島は近松門左衛門の作品で、俊寛僧都らが平家打倒を企てたとして鬼界が島に流刑され、赦免の船が着いたが、自分だけ残されるという話です。
見どころ
ツボ1️⃣ 吉田玉男さんの俊寛
昨年人間国宝に認定された、人形遣いの吉田玉男さん演じる俊寛は、喜怒哀楽がにじみ出てくる迫真の演技でした。
人形の頭(かしら)は同じ顔の作りですが、所作や見る角度によってさまざまな感情を使い分けしています。体全体で悲哀を表現し、人形ということを思わず忘れてしまいます。
今回の俊寛の人形は足に注目!筋ばった足のすねに流刑の厳しさが表れていました。
ツボ2️⃣ 大道具がいい仕事をしています
今回も大道具が素晴らしい演出をしていました。物語の最後に俊寛が船を見送るため岩場に登るシーンは泣かされました。
岩場によじ登る俊寛、一番上にたどり着くとその岩場がなんと90度回転して観客席の正面を向きます。私たち観客席に向かって、悲嘆に暮れ咆哮する俊寛は圧巻でした。
まとめ
文楽は、太夫(語りをする人)と三味線引きと人形遣いが三位一体となって物語をつむぎます。人形も三人で動かします。主遣い(おもづかい、人形の胴体と右手を動かす役)、左遣い(左手を動かす役)、足遣い(両足を動かす役)がスムーズに連動して人形に命を吹き込みます。
舞台では人形が主役ですが、三味線と太夫の迫力ある語りは本当に聞きごたえがあります。時々アルファ波が出て、気持ちよくなって寝てしまうこともありますが^^;
国立文楽劇場(大阪市日本橋)では年3回文楽公演がありますので、観たことのない方は、ぜひ一度足を運んでみてください。
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