前回と前々回は、イデコとニーサについて説明してきました。いざ積立投資をしようと決めても、あまりに商品の数が多すぎて、どれを選んだらいいのか悩みます。
今回は、投資信託の種類と選び方についてお話しします。投資信託には大きく二種類あり、インデックス型と、アクティブ型と呼ばれます。その他、バランス型という組み合わせ商品もありますが、その解説は後日にゆずります。
(結論)
毎月積立型の投資信託としては、初心者の方にも、投資に慣れてきた方にも、値動きがわかりやすく、コストが低い、インデックス型の商品をおススメします。
●インデックス型とアクティブ型の違い
インデックス型とは、市場全体の動きを表すさまざまな指数(ベンチマーク)と連動した値動きをめざすものです。例えば、日本では日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)、米国ではNYダウなどの指数があります。その他、債券やリートの指数もあります。インデックス型の投資は、個別の株を買うのとは違って、その市場全体に投資することになります。
※(参考資料)ページの最後に主な指数の一覧を載せます。
一方、アクティブ型とは、市場平均よりも良いリターンを得るように、銘柄の選択や投資手法などを独自に組み合わせて運用をするものです。インデックス型より高い成績を目指しますが、運用がうまくいかず低くなることもあります。
《インデックス型の長所と短所》
○市場の動きと連動しているので、初心者でも値動きが分かりやすい
○運用にかかるコスト、信託報酬(管理費用)が低い(0.1~1%)
△リスクが比較的小さい分、リターンは低め
《アクティブ型の長所と短所》
○大きなリターンを得られる可能性がある
△銘柄選択や投資手法を駆使するため、運用コストが高い(0.5~3%)
△相場環境によっては大きく赤字になることもある
ツボ1️⃣ 中長期投資に向くのはインデックス型
長期間投資を続けると、アクティブ型よりインデックス型の方が、運用成績が良くなるとの調査結果があります。アクティブ型は、思ったよりリターンを出せていない商品が多いのです。運用成績は、ファンドマネージャーの力量に左右されると言われています。
ツボ2️⃣ 世界市場のインデックス商品もあり
例えば、「全世界株式」「先進国株式」「新興国株式」「先進国債券」「新興国債券」など、日本や米国など1国だけでなく、世界の市場に投資することもできます。商品によって国の比率は変わります。
ツボ3⃣ インデックス型の商品の見分けかた
商品名を見ただけでは、インデックス型なのかわかりにくいものもあります。商品名の中に「インデックス」とあれば確実ですが、ない場合は「先進国株式」「全世界株式」など、下表の資産クラスの名前が入っているか、「日経225」や「S&P500」など、下表の指数の名前が入っているかで判断できます。それからインデックス型の信託報酬(管理費用)は0.1%~1%以内と低く設定されています。1%以上するものはほとんどがアクティブ型です。
(まとめ)
インデックス型は、比較的リスクが低い投資信託で、アクティブ型は、市場平均に勝つこともあるが、負けることもあるミドルリスクの投資信託です。イデコやニーサの積み立て型の投資信託は、インデックス型を選ぶのがよいでしょう。
インデックス型の中でも、どの商品を選ぶのがいいかについては、次回お話ししますのでお楽しみに。
(参考資料)
この投稿はあくまで筆者個人の意見です。皆様の投資結果についてはいかなる責任も負えませんのでご了承ください。