個人型確定拠出年金、いわゆるiDeCo(イデコ)は、自分で作る私的年金のひとつです。自分が拠出した掛金を、自分で運用し、資産を形成する制度。節税効果がとても大きい❗️のが魅力です。60歳まで引き出しはできないですが、確実に老後の資金を貯めることができます。
(結論)
会社に企業型DC(企業型確定拠出年金)がない方は、真っ先にiDeCoの加入を検討しましょう。節税効果がとても大きく、確定申告によって所得税と住民税が戻ります。
私は、前の会社では企業型DCに入っていましたが、57歳で転職し60歳までの残り期間をiDeCoに加入しました。これまで12年間で運用利回り年4%ほど収益がでました。現在、受け取り方法を一時金でもらうか年金でもらうか悩み中です。
〈iDeCoの特徴〉
1)20歳〜60歳未満の全ての方が加入できる
2)掛金を60歳になるまで拠出 ※2022年5月から65歳まで拠出可能になります
3)掛金は下図参照。企業年金が無い方は月2.3万円が上限。毎月定額払いと、年1回以上の月と金額指定の支払い方法があります。
4)受取りは60歳~70歳までの間で選択 ※2022年4月から上限が75歳まで延長
※iDeCo公式サイトより。DC:確定拠出年金、DB:確定給付企業年金・厚生年金基金
《メリット》
1、掛け金全額が所得控除の対象となり、所得税と住民税が安くなる。
(例)課税所得330万円超695万円以下の会社員が、年間27.6万円を拠出した場合、所得税と住民税合わせて8万円強が戻ってきます。
2、運用利益や配当に税金がかからない。(一般の投資では20.3%所得税がかかります)
3、一括受取りなら退職所得控除が、年金受取りなら公的年金等控除が使える。
4、運用商品の預け替えや、掛金の比率変更はいつでも、何度でもできる。
《デメリット》
1、60歳になるまで資産を引き出せない →ここは要注意!
2、運用商品の種類が少ない(投資信託か定期預金型のみ、株式は無い)
3、価格変動により、大きな利益が出ることもあるが、元本割れすることもある。
ツボ1️⃣ 手数料が安い金融機関を選びましょう
毎月、運営管理手数料と口座管理費がかかります(月171円〜600円)。金融機関によって変わりますが、一般的に銀行より証券会社が安くなっています。
ツボ2️⃣ 商品の選択、運用(掛金比率の変更や預け替え)は自分の責任で行います
いくつかある商品から好きなものを組み合わせて選べます。ハイリスクのものから元本保証のものまでありますので、ここはよく検討しましょう。また商品によって年間管理費用が0.1%~2%と幅が広いので、これも要チェックです。
商品はいつでも「預け替え」を行うことができますが、一旦売却して新しい商品を購入しますので、利益がマイナスのときや値上がり局面では、様子を見たほうがいいです。
ツボ3️⃣ 企業型DCとiDeCoの同時加入について
現在は、会社の規約で併用を認めていないと、同時加入はできません。しかし来年、2022年10月1日からは、本人の意思だけでiDeCoに加入できるようになります。
(結論)
老後のための自分年金として、節税効果が大きいiDeCoの活用を検討しましょう。投資信託ですのでそれなりにリスクはありますが、毎月分散投資を長期に行うことで、運用利益は出やすくなります。リスクをできるだけ避けたいという方や、定年間近の人は、元本保証された定期預金の比率を大きくする手があります。
(参考)